寒さが本格的になったこの季節に注意したいのが、カゼ…

東洋医学では、風邪は風の外邪のことを指し、『ふうじゃ』と呼びます。風邪には、いくつかの特徴があります。

①陽の邪気で、上に昇りやすい。　身体の上部に症状が現れやすく、頭痛、鼻づまり、のどの痛み、顔のむくみなどが出ます。

②衛気が乱れる。　衛気(えいき)とは、邪気から身体を守る役割があり、風邪が身体の中に侵入してしまうと衛気が乱れ、発熱、悪寒、汗などの症状が出ます。

③変化しやすい。　風は、一定せず動きやすいために症状が急変しやすいです。

④百病の長。　風は邪気の中で最も重要で、他の邪気(寒、湿、燥、火など)と一緒に身体に侵入して病を引き起こすことが多く、激しい症状が現れることがあります。

 

気が十分に満ちていて体力がある時には、この風邪の侵入を防ぐことができます。また、身体の表面を巡っている気は肺によって循環していますが、寝不足や飲食の過不足、疲労が溜まっているなどの状態が続くと、肺の気が不足したり、気の循環が悪くなったりして、風邪の侵入を防ぐことができなくなります。このような状態を肺虚(はいきょ)といいます。

 

風邪は、首の後ろにある風門(ふうもん)というツボから身体の中に侵入してきますので、マフラーなどで温めておくことが大切です。また、カゼ予防にオススメなのが『本クズ湯』です。最近では、飲みやすいクズ湯がたくさん出回っていますね❣

 

それでも風邪の侵入を防げなかった時には、鍼灸治療を行います。まず肺の気を補う治療から始めますので、優しくツボに鍼を入れていきます。代表的なツボは、太淵(たいえん)というツボで、手首の内側のシワ上にあり、親指側の動脈拍動部にあります。カゼを引きやすい方は、日頃から太淵にお灸をしても良いですね！

 

また、風邪が侵入してすぐの引き初めには、身体を温めて重症化しないようにショウガやシソ、ネギなどの食材がオススメです。この時期にもクズ湯は効果的です。

 

皆さまが健康で、快適に冬を過ごせますように('ω')ノ